初めてのピアノ修理 [ピアノ修理]
今日の修理 [ピアノ修理]
今日修理に行ったのは岡山市南区にある小学校の音楽室。
12月に修理の依頼があって見積もりに行って、そして今日が修理本番。
症状は写真を見て分かるように、グランドピアノの側面が一部剥がれている。
剥がれた部分を横から見てみたら、明らかに反ってますね。
まずはこの反りを直してから修理ということになって、剥がれた部分をお持ち帰りに。
最初はアイロンを当てて木の反りを直したんですが
熱を加えればすぐに真っ直ぐになったんですが、そのまま置いておくと1分もしない内にもとに戻ってしまうんです。
仕方が無いんで逆に反らせた状態で固定してそのまま1週間ほど置いてみたんですが、やっぱり効果は無くて元の反った状態に戻ってしまうんです。
もしかしてこれは「木が反ってるんじゃなくて表面の塗装が縮んで木が反ってるのかも?」という結論に至って、反りを戻すのは諦めて、このまま接着してしまおうということで、今日の修理になったんです。
僕が考えた修理の方法は、ニカワが含まれてる強力な木工用ボンドで接着して、その上から木で押さえ込んで固定してしまう方法。
明日から小学校は3連休なので、三日間このままの状態で放置して火曜日の朝に取り外しに行く予定。
さてさて、ちゃんと着いてくれるかな?
固定してるベルトを外した瞬間に接着した部分が下にポトって落ちませんように・・・
どうなるか考えただけでドキドキして来たわ(笑)
アンサンブルオルガン修理 [ピアノ修理]
先週から今週にかけてアンサンブルオルガンの修理の依頼が続けて2件ありました。
アンサンブルオルガン=音楽室に設置されてる6人掛けのオルガンのことです。
この時期に修理の依頼が来るのは珍しいんですが
先週のは土曜日の参観日にオルガンを使うんですが1台電源が入らないので修理に来てください。との依頼。
こちらは電源コードを交換して無事に修理完了!
そして今日行って来たのは、オルガンを弾いてないのに勝手に音が鳴るんです。との依頼。
勝手に音が鳴るのは、たいてい鍵盤の下に異物が入り込んでて鍵盤を押さえて無くても中では押さえた状態になってることが多いんです。
まずは電源を入れて試してみますが・・・もう既に直ってるみたいでした。
鍵盤を弾いてるうちに異物の位置が変わって勝手には音が鳴らないようになってました。
いちおう中を開けて確認してみます。
中には鉛筆やら定規やら棒(多分木琴を叩くマレットの先についてる丸い部分が取れた棒)やらがたくさん入ってました。
時にはお金が入ってることもありますよん。
鍵盤回りを掃除して修理完了!
ほかのオルガンも念のために点検してみたら、1台鍵盤を押さえても音が出ない部分があったのでそちらも修理。
全部で6台のアンサンブルオルガンを修理点検して作業は終了です。
これで明日予定されてる学習研究会は無事に行われることでしょう。
良かった良かった
マーチングキーボードの修理 [ピアノ修理]
本日午前中の仕事はマーチングキーボードの修理。
マーチングキーボード?
保育園とか幼稚園で使われているマーチング用のキーボード。
小さいキーボードを大きなスピーカーと接続してとっても大きな音が出せるキーボード
近くで聞くと「やかましい!」ってなる程の大きな音で鳴るんです。
色々と調べた結果、OUT PUTジャックが壊れていることが判明。
そのジャックを交換いたしました。
写真の丸が付いてる部分のパーツね。
音もちゃんとスピーカーから大きな音で鳴るようになりました。
わたくし色んな楽器を修理いたしますが、こう見えてピアノの調律師ですから・・・
今の会社に入社して20年、入社当時はピアノの調律しか出来なかったのに、必要にかられて持ち込まれる修理品を分解して仕組みを確認して修理してるうちに色々な楽器の修理が出来るようになったんです。
子供の頃から工作とかプラモデル作るのが好きだったのが影響してるかもしれませんね。
次はどんな修理品が来るのやら、、、なんでもいらっしゃい!
ミキサー修理 [ピアノ修理]
わたくしの本職はピアノの調律師ですが
そのほかにも鍵盤ハーモニカとかアコーディオンとか電子オルガンとかメトロノームとか
管楽器以外の楽器&機材も出来る範囲内で修理いたします。
そして今日やって来た修理品はミキサー
ラックケースに入れたままで階段の上から落としたらしくて本体の一部が可哀想なことに・・・
症状は、電源は入るけど動作しない
とりあえず中がどうなってるか確認するためにカバーを外します
ただ割れてるだけなら線で繋いで直すんですが、基板の一部が割れて凹んでいてコントロールボタンが下に下がっていて押せないので基板ごとゴッソリ交換することに。
このミキサーは初めて分解しましたが、初めて分解するのってけっこう楽しいんです。
ああでもない、こうでもないと考えながら作業するのが楽しいんです。
ちゃんと直ってくれたらええなぁ。
チャーチオルガンの修理 [ピアノ修理]
今週木曜日にお伺いしたのはチャーチオルガンの修理でした。
もうこのオルガンとは10年ほどのお付き合いになりますが、 過去にも3回ほど修理に来たことがあり、その時は簡単に直ってたんです。
このオルガン自体にはスピーカーが付いてないので、オルガンのoutput端子からオーディオアンプのDVD端子に接続してスピーカーで音を出すようにしてたんです。
以前修理に来た時はアンプのチャンネルがDVDじゃなくてCDになってたり、スピーカーボタンがA・BとあってAにスピーカーが繋がってるんですがAのボタンが押されてなかったりと、修理というよりも設定のミスという極めて簡単なことだったんです。
なので今回もそうだろうなぁと、とっても軽い気持ちでお客さんのお宅へ・・・
とりあえずオルガンとアンプの電源を入れて弾いてみても音が出ません。
アンプを点検してもDVDとAのボタンがちゃんと押されています。
アンプの後ろも見て、DVD端子とスピーカーAに繋がっていることを確認。
あれ? なんで音が出ないん??
もしやと思ってオルガンに刺さってるジャックを抜いて指で先端を触ってみるとブーブーと音がします。
ということは、ジャックからスピーカーまでは異常が無いということ。
試しにヘッドフォンをオルガンに刺して弾いてみても音が出ません。
これでオルガンから音が出てないことがわかりました。
オルガン本体が壊れていたんです。
このオルガンは今から40年前に購入されて大事に大事に使ってこられてるので、なんとか直らないかなと鍵盤の下の蓋を開けて中を見てみました。
ジャックの線も切れておらず、ヒューズも飛んではいませんでした。
僕が出来るのはここまで・・・結局は直せなかったんです。
当時このオルガンを作ってた黒田オルガンという会社も現在は存在しておらず修理を頼むことも出来ないので、残念ですがこれで終了。
基板の表面が一部腐食しててパーツとか表面が白くなってるところが何箇所かあったので、もしかしてそこら辺が原因かもしれませんねぇ、ほんまに残念。
修理にお伺いして直ればそれでいいんですが、たまにこういった直せないことがあるととっても悔しくて、自分の力の無さに情けなくなることがあるんです。
特に今回のこのオルガンはお客さんもとっても思い入れのあるオルガンなので、どうにかして直したかったんですけどねぇ・・・くそー!って感じじゃね。
帰り際に「直せなくてすいません」と僕が謝ると
お客さんは「根岸さんいいんですよ、もう40年も楽しませてもらったんだから、それに今まであなたには3回もこのオルガンを直して貰ってるじゃありませんか、だから謝らないでください」って・・・涙が出そうになりました。
グランドピアノの脚の修理 [ピアノ修理]
昨日のお仕事はグランドピアノの脚の修理でした。
これがグランドピアノの脚、写真は逆さまになってますけどね。
岡山市内のある小学校からの依頼で「グランドピアノのキャスターのネジが何本か外れて床に落ちてるのでネジを全部新品と交換して下さい」という修理依頼だったんです。
ネジが外れて落ちてるということは「ネジが途中で折れてる」か「ネジ穴がゆるくなって抜け落ちたか」のどちらかなので、どちらでも対応出来るように新しいネジと色々な工具を用意して学校へと3人で行ったのであります。
僕が考えた作戦は、ピアノの脚よりも3cmほど高い机をピアノの下に入れて、グランドピアノを少し浮かせた状態にして修理をするという作戦。
まずは僕がグランドピアノを持ち上げて、2人にそれぞれ机を脚の両側に入れてもらいます。
そっとピアノを下ろすとキャスターが床から3cmほど浮いた状態になりました。
あとは脚を外して、ネジを交換してまた脚を取り付ければいいんですが、3本ある足のうち2本は中でネジが折れていたので新たにネジ穴を開け直してネジを取り付けました。
グランドピアノのキャスターって写真のように4本のネジで留められているので、4本×脚が3本で合計12本のネジを交換することになります。
そして3本の脚のうち1本が脚をピアノ本体に取り付けてる2本のネジが硬くて硬くてなかなか回らない状態になっていて、ネジが折れないように注意深く作業してたら、脚を外して修理して元に戻すのに30分ほどかかってしまいました。
もうそれだけで汗ビッショリ
脚を3本全部修理するのに1時間弱で出来ましたが、グランドピアノの下に机を入れたり外したりするのにピアノを6回くらい持ち上げたので今日は腰から背中、両方の腕が筋肉痛です・・・もう若くないんじゃから、無理はせん方がええかもじゃね
ピアノ修理 [ピアノ修理]
昨日の仕事は中古ピアノの整備、まずはバットスプリングコードの交換から始まりました。
交換前の写真と交換後の写真を見比べると分かると思いますが・・・
交換前
ではこちらの写真でどうぞ
左がコードが古くなって茶色く変色して切れてる状態で、右がそれを新しく交換した写真です。
この小さなパーツが鍵盤88本に1本づつ付いてるので、全部で88本交換するんです。
パーツを外してコードを交換してまたパーツを取り付けるという作業を88回・・・
昨日は全部で5時間で終了いたしました。
考えると大変そうですが、こういう地道な作業もけっこう好きだったりするんです。
1本1本終わるごとに少しずつゴールに近づいてる感じが好きなのかもしれませんね。
ほんとにお疲れさまでした、自分。
オルガン修理 [ピアノ修理]
11月は岡山市内の小学校で学習発表会が開催されるのでわたくしの仕事は調律やら楽器修理で大忙しなんです。
ということで、いつもなら休みの本日火曜日も朝から普通に仕事でした。
今日の仕事は、まず岡山市内の小学校に午前9時に行ってアコーディオンを3台&オルガンを12台修理して、午前の部は終了。
さすがにオルガン12台修理はキツイわなぁ、もうこの時点でかなりお疲れモードでした(汗)
そして午後の部は今度は瀬戸内市の小学校に移動してオルガンを3台修理。
このオルガンのうちの1台がかなりな重症であれこれ直すのに1時間もかかってしまい、全部終わったら外はもう暗くなりかけておりました
そのあと会社に帰るのにバイパスの岡山方面に乗らないといけないのに、ぼーっとしてて姫路方面の路線に入ってしまい会社とは反対方向に進んでしまうという失敗も・・・今日も1日お疲れさんでした。
でも今日は忙し過ぎてヘトヘトになりましたが、ランチタイムが楽しくて幸せだったので良しとしましょうかね。
そして今週いっぱいで忙しいのも一段落するので(多分) 、あと4日間頑張るぞ
アコーディオン修理 [ピアノ修理]
今の時期は、わたくしの仕事は11月に行われる小学校の学習発表会で使う楽器の修理で大忙しな時期なんです。鍵盤ハーモニカだったりボンゴだったりスネアドラムだったりアコーディオンだったり、様々な楽器が修理で持ち込まれるんです。
今回はその中からアコーディオンの修理の様子を書こうと思います。
☆小学校で使ってる御馴染みのアコーディオン。
☆黄色の丸の中に金属製のピンが刺さってるのが分かるかな?
☆そのピンを前の3本と後ろの3本を抜くと鍵盤部分と蛇腹の部分が真っ二つに
☆そして鍵盤部分の中に実際に音を出すリードのパーツが入っているんです。
今回の修理は、ある1つの音がとんでもなく狂っているのでその部分のリードを交換いたします。
アコーディオンのリードって写真を良く見たら分かると思いますが、木で出来たブロックにリードが蝋(ロウ)で取り付けてあるんです。
なのでリードを取り外す時は温めた半田鏝(ハンダゴテ)でロウを溶かして外します。
逆に取り付ける時はリードをはめて回りにロウを埋めてからハンダゴテで熱してロウを溶かしてリードを固定するんです。
☆今回取り寄せたリードのパーツ
音が狂ってたリードを取り外して、このリードと交換して修理は無事に終了!
所要時間は約15分、お疲れさまでした。
余談ですが、真夏の暑い昼間に車の中にアコーディオンを放置するとロウが溶けてリードがバラバラになって外れてしまいますよ。
何度かバラバラになった修理もしましたが、ほんとに大変なのでくれぐれも車の中に放置はしないように気をつけてくださいね。
ではまた次回まで、御機嫌よう