ありがとうございます! [調律日記]
僕が4月18日に書いた『チャーチオルガンの修理』というブログ。
なんとそのブログを読んで「もしかしたら直るかもしれませんよ」を情報を寄せていただいたかたがいて
その黒田オルガンの修理を引き継いでいる神戸のかたと連絡を取って
お客さんと修理のかたとでメールのやり取りで状況を説明して
先日修理に倉敷まで来ていただいて
なんと「音が出るようになった」とお客さんから連絡があったんです。
すっごく嬉しそうな弾んだ声で「根岸さん、音が出るようになったんですよ♪」って
情報を寄せていただいたかた、実際に修理をしていただいたTさん。
ほんとうにありがとうございました。
あ~良かった良かった。
これでまた僕に「根岸さん、オルガンの音が出なくなったんです」って修理の電話があるかもですね。
その時はどうか簡単なアンプの設定ミスでありますように(笑)
ドンデン [調律日記]
昨日調律に行ったのは岡山市内のあるホテル。
担当の人の電話での話だと・・・午後2時から披露宴が始まるのでお昼の12時半から調律を始めて午後1時半には終わってもらいたい。しかも午後12時まではその部屋では違うイベントをしているのでそのイベントが終わってお客さんがみなさん帰られてからの会場の準備になります。とのこと、約1時間で会場を別のセッティングに替えてしまう・・・これを業界用語でドンデンと言います。
こういった依頼も年に何度かはあるので12時半ちょうどにホテルの会場に到着!
案の定まだ前のイベントが終わっていません・・・大丈夫か?(汗)
程なくしてイベントが終わって来賓のかたがたが会場の外へ出て来ました。
地元の国会議員、元岡山県知事などなどそうそうたるメンバーですな。
そして会場の中には約300人くらいのお客さんが・・・これらの人達がみんな会場の外へ出ないと準備は始まりません。
ちなみに僕が調律するグランドピアノは会場の外のロビーの端っこに置かれています。
そして12時45分くらいから準備が始まって、ピアノを会場内に運び入れて調律が始まりました。
部屋を半分に仕切ってた壁を開けるとそこにはもう既に料理や食器にナイフにフォークなどがキレイにセッティングされた状態の丸テーブルが15台ほど待ち構えていました。
あとはそれぞれの人達が分担作業で床を掃除する人、テーブルを運ぶ人、椅子を置いていく人、ステージを作って飾り付けをしていく人、音響をチェックをする人などなど・・・実際に目の前で見るとこれが凄いのよ。
でも僕は調律をしないといけないのでピアノに向います。
こういう時ってとりあえず回りは騒がしいので調律を出来る環境ではないんですが、そんなことは言うておられません。
マイクで喋る人もいれば、ドタドタと足音もすれば話し声も、おまけに披露宴で使う音楽のチェックもしたりするのです。
その時に僕が心がけているのが、とりあえずピアノの音だけに集中してそのほかの音は聞かないようにする。
こういう時に上手に調律するコツは、とにかく頑張る(笑)
自分でもビックリするほどの集中力で調律して、なんとか1時半ちょうどに調律終了!
まあ気持ちを集中してる分だけ、調律が終わったらかなり疲れちゃいますけどね。
年に2~3回はこういったドンデンの仕事があるかな?
もしもこれが毎日だと・・・絶対に無理!(笑)
マーチングキーボードの修理 [ピアノ修理]
本日午前中の仕事はマーチングキーボードの修理。
マーチングキーボード?
保育園とか幼稚園で使われているマーチング用のキーボード。
小さいキーボードを大きなスピーカーと接続してとっても大きな音が出せるキーボード
近くで聞くと「やかましい!」ってなる程の大きな音で鳴るんです。
色々と調べた結果、OUT PUTジャックが壊れていることが判明。
そのジャックを交換いたしました。
写真の丸が付いてる部分のパーツね。
音もちゃんとスピーカーから大きな音で鳴るようになりました。
わたくし色んな楽器を修理いたしますが、こう見えてピアノの調律師ですから・・・
今の会社に入社して20年、入社当時はピアノの調律しか出来なかったのに、必要にかられて持ち込まれる修理品を分解して仕組みを確認して修理してるうちに色々な楽器の修理が出来るようになったんです。
子供の頃から工作とかプラモデル作るのが好きだったのが影響してるかもしれませんね。
次はどんな修理品が来るのやら、、、なんでもいらっしゃい!
ミキサー修理 [ピアノ修理]
わたくしの本職はピアノの調律師ですが
そのほかにも鍵盤ハーモニカとかアコーディオンとか電子オルガンとかメトロノームとか
管楽器以外の楽器&機材も出来る範囲内で修理いたします。
そして今日やって来た修理品はミキサー
ラックケースに入れたままで階段の上から落としたらしくて本体の一部が可哀想なことに・・・
症状は、電源は入るけど動作しない
とりあえず中がどうなってるか確認するためにカバーを外します
ただ割れてるだけなら線で繋いで直すんですが、基板の一部が割れて凹んでいてコントロールボタンが下に下がっていて押せないので基板ごとゴッソリ交換することに。
このミキサーは初めて分解しましたが、初めて分解するのってけっこう楽しいんです。
ああでもない、こうでもないと考えながら作業するのが楽しいんです。
ちゃんと直ってくれたらええなぁ。
中古ピアノ整備完了! [中古ピアノ在庫]
中古ピアノ整備完了いたしました。
消耗部品を交換して、調律・整調・整音して、外装を磨いてピッカピカになりました。
ヤマハU1H 1976年製 216000円(税込み)
この金額で、新品のピアノ椅子・トップカバー・キーカバー・インシュレーター・お掃除セット(ワックス&クロス)・メトロノーム・納入調律・岡山市内1階納入料が全部込みです。
そして実はもう既に商談中・・・売れるかな?
中古ピアノ入荷 続き [中古ピアノ在庫]
前回に続いて今回はピアノの整備のお話。
ピアノには鍵盤1本につき約80個のパーツが使われていて
それらを決められた寸法に合わせる「整調」という作業をするんです。
そして今回紹介するのは鍵盤の高さと深さを調整するお話です。
鍵盤は一見すると真っ直ぐ平らに見えますが、長年使ってると鍵盤の良く使う中心に近い部分が低くなってくるんです。
鍵盤を押さえた時の深さも基準よりもやや深くなってくるんです。
深さを調整するのが緑の丸いフェルトの部分。
これを外して下に白とかブルーとか黄色い丸い紙のパンチングを入れたり外したりして高さと深さを調整するんです。
けっこう細かくて神経を使う作業なので、全部終わるのに約3時間かかりました。
そのほかの整調作業も昨日全部終わったので、あとは外装を磨いて完成いたします。
もうちょっとじゃね。
中古ピアノ入荷 [中古ピアノ在庫]
ヤマハの中古ピアノが入荷したので、今日は整備の1日でした。
まず最初にするのはバットスプリングコードの交換。
調律師じゃないと解らないと思われる専門用語が並びますがご勘弁を(汗)
バットスプリングコード、調律をする時にも見えない場所にあるとっても大事なパーツ
以前もここで何度か書いたことがありますね。
Before
AFTER
Beforeでは先っぽの黒ずんで三角になってる部分のパーツを、Afterの丸くなってる新しい白いコードに交換いたします。
このパーツが鍵盤88鍵に1つずつあるので全部で88本を交換いたします。
ハンマー部分を外してコードを交換して、ハンマースティックも30本程あったのでそれも修理しながらの作業、約5時間かかって終了いたしました。
『ちなみに僕は、木工用ボンドを溝に入れて、その上から瞬間接着剤を1~2滴垂らして接着してます。
これだとすぐにコードが取り付けられて乾かす時間が必要無くて、次のパーツの交換作業がすぐに出来るんです。』
明日はアクションの整調をして、外装を磨いて、調律をして完成です。
あと3日くらいはかかる予定、完成したらまたここでお知らせいたしますね。
ヤマハU1H、予定売価は216000円、予約も受け付けますよ、よろしく♪